EPISODE 08 in 1979年〜2022年

丸三の歴史をつなぐ
応接室の「大きな机といす」

当社の数々の思い出を作ってきた、応接スペースで皆さんと打合せをする「大きな机といす」のお話です。

この物語のスタートは、40年以上前の1979年12月。
1組のご家族(K様)が家族4人で住める家を買いたいとご相談にいらっしゃいました。そして丸三がご紹介した物件を購入してくださったK様ご家族。
これが家具屋さんにお勤めだったK様との、長いご縁の始まりでした。

そして20年後の1998年4月に、丸三とK様の間に新たなご縁が生まれます。
新しい従業員が入ることになったタイミングで丸三の事務所を改装することになり、家具屋さんにお勤めのK様にコーディネートをお願いすることになったのです。
K様は室内の内装(壁・床・天井)から家具まで全てを引き受けてくださいました。

今や丸三の看板とも言える応接室の「大きな机といす」は、この時にしつらえ、以降様々な取引を見守り続けてくれています。

そしてK様との次のご縁は、改装から20年が経った2018年10月。
初めての出会いから約40年が経った頃でした。

代替わりを迎えた丸三に、また新しい従業員が入ることになり事務所の改装計画が持ち上がりました。
ちょうどその打合せをしている時、K様が虫の知らせを聞いたかのようにふらっと来店されたのです。
「子ども達は独立し、残念ながら妻も亡くなりました。歳も取ったし、子どもの世話になるため近いうちに家を売りたいと思っているので、その時はお願いします。」
まだ売却時期も決まらない状況で、とりあえず予定を伝えに来てくださっただけでしたが、丸三にとってはK様が考えてくれた内装を変えようと計画していた矢先。本当に驚きました。
「長年K様の内装で業務を行ってきました。大変寂しいですが、ちょうど改装の相談をしているところです。そんなところにK様がご来店されるなんて、不思議なご縁ですね。」とお話しすると「すでに家具屋は退職しているし、いずれ傷むものだから気にしないでください。」とK様。

このように、K様とはご自宅をご購入していただいてから約40年の間、丸三の事務所の改装をきっかけに、ご縁がつながり続けてきました。

それから3年が経った2021年3月。
K様がお子様と一緒に来店されます。初めて来店した当時は小さかったお子様もすっかり大人になられていました。K様コーディネートの内装は変わってしまっても、数々の思い出を作ってくれた応接室の「大きな机といす」はそのまま残してありました。もちろん、その「大きな机といす」でK様の相談は始まります。
「いよいよ自宅を売ることにしました。是非またお手伝いしてくださいますか?」
K様ご家族が約40年間という長い年月を過ごした思い出深いご自宅の売却です。室内に残された家具や庭のバラをK様ご家族はとても懐かしんでおられました。とはいえ、建物は人が住める状態ではなく、残念ながら取り壊しをせざるを得ず、ご家族4人の思い出が残る多くの家財等の処分も必要でした。「よろしければ当社にてご自宅を買取りしたい」と伝えたところ、K様は全てを丸三に任せてくださいました。

そして、K様との最初の出会いから46年がたった2022年6月。
K様のご自宅跡に一軒の新築住宅が建築されました。丸三では家具のつながりでできたご縁なので、その家を家具付きで売ることにいたしました。
無事、その家にも買い手が見つかり、丸三と新しいご家族との新たなご縁がうまれました。

丸三に新入社員が入るタイミングで、会長も社長も、事務所の改装を考えてきました。そのたびにK様とのつながりが深まったように、これからも「大きな机といす」で始まるご縁を大切にしていきたいと思います。